病棟勤務の時も、風邪をひいたからといって急に休めず「38度台の熱までは解熱剤の注射を打ってもらって夜勤をこなす」という。あまりの過酷さに新人の5割はその年のうちに辞めていく。病院全体に700人ほどの看護師がいるが、毎年200人の看護師が入れ替わっている。「日勤‐深夜」の日は夜9時頃まで残業してから数時間後、O時頃からまた勤務。そうしたシフトが月9回に上る。夜勤が月10回を下回る看護師はいない。がん患者を看る病棟や産科では2交代制が始まり、2人夜勤で仮眠時間はないまま、月6〜7回もの夜勤が課されている。「みなが疲れ切ってギリギリの状態。職場はギスギスして人間関係も悪くなる。仕事でミスしやすい若手は責められやすくなり、ストレスで失語症になった後輩もいた。うつ病やパニック症状を起こす人もいた」とKさんは暗い面持ちで語った。看護師自身の心が折れてしまっては、患者を看ることはできない。いつもは明るいKさん自身、6年前の子育てが大変な時期、ふと気づくと病棟でぽろぽろと涙を流していたことがあるという。3人体制の夜勤だったが、主任に昇格していたKさんは、ベテランだからと2人夜勤にされていた。連日睡眠時間は2〜3時間。夜勤の間はトイレに行く時間も食事をとる時間もなかった。そのうち、人と話すのも億劫になり、高速道路を運転するのが怖くなっていた。疲労感から「このまま死んでしまってもいいや」と思うようになっていた。
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