日銀券の発行のしくみを理解するには、「日銀勘定」を見るのがよいと思います。勘定、つまりおカネの出入りの記録です。それは複式簿記の原理(同じものを異なる2つの視角で見て記録する)にしたがって作成されていて、まず「資産」を記録し、その資産の原因や使途を「負債および資本」として分類してあります。「資産」は12項目、「負債および資本」は11項目に分かれますが、なかには長年金額が変わらないものもありますから、日常もっともなじみ深いおカネは現ナマ、つまりお札。つまり日銀券。そのポイントを説明します。まず第1に、「資産」と「負債および資本」とは、同一額ですね。同じものをちがった角度から見ているだけなのだから、総額一致は当然。第2に、日銀券の発券高は、日銀にとっては負債、つまり借金だということ。返せるアテがなければ、借金してはいけない。そのアテとは、資産。したがって日銀券の発行高は、資産の増減によります。日銀の資産の枠内で日銀券が出ていくのです。そして、資産の量や構成の変動に、経済の資金需要の強弱や、どこから資金需要がくるかという性質が映し出されます。それに対応しながら、日銀券の発行量がコントロールされるわけです。あなたが機長=日銀総裁なら計器の点滅にどう対応すべきか。くわしくは拙著『お金と人間のくらし』をごらんください。
「国際化」という言葉があります。英語でいうと「イッターナショナリゼーション」。そんなこと中学生でも知っていると思われるかもしれませんが、いま一度この言葉の意味を考えてみましょう。というのも、最近では同じような意味でちょっと違う「グローバリゼーション」という言葉もあるからです。2つの言葉はどこが違うのでしょうか。インターナショナルというのは言うまでもなく「インター」と「ナショナル」の2つの言葉からできています。国と国が交わるということです。これに対しグローバリゼーションという言葉は「グローブ」、つまり球とか地球という意味の言葉が変化してできています。日本語にすると「地球規模化」とか「世界化」というような意味になるでしょうか。国と国の関係を超越した意味がそこには込められています。元をただせば同じ意味じゃないか、結局世界がひとつになることでは、と思う人がいるかもしれませんが、実はこの2つの言葉は、微妙に違います。片方は様々な制度、文化を持つ国を前提にしているのに対し、もう一方は最初からその存在を無視しているからです。
再生手続においては会社更生手続と異なり、債権者に対する新株での代物弁済について特別の手当は行われていない。再生計画においてDES(新株発行による債権者に対する代物弁済)を行うためには、原則通り商法の規定に従う必要がある(譲渡制限が付いている場合は、新株を発行するためには株主総会の特別決議が必要となる)。最も問題となるのが、新株発行による代物弁済は債権による現物出資に該当し、検査役の調査が必要だということである(商法280条ノ8)。検査役は資本充実に反しないかどうか、つまりその債権の価値が株式の発行価額に見合うものかどうかを調査することになる。新株の発行価額に見合うだけの価値がその債権にない場合は資本充実原則に反するものとして、裁判所より変更を命じられる可能性がある。