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スーパー感覚ではファッションは売れない

ユニクロはすべて完全買取り。リスクをもつが、サイクルが短サイクルの時代に流行サイクルも早い。デザイン性に乏しいものが一時期は売れたとしてもすぐあきがくる。どうしたらファッション性、デザインセンスを取入れたマーチャンダイジングを展開できるか。それには一にも二にも人材育成が基本となる。さらに人の問題で重要なのは接客技術である。ユニクロの社員は約七五〇〇人。このうちの七割近くはパートやアルバイトである。彼らにどう理念を浸透させていくのか。これは組織が大きくなればなるほど徹底がむずかしい。ましてやパートやアルバイトでは真の顧客満足を提供するところまでいかないだろう。いくらユニクロはセルフだといってもスーパー感覚ではファッションは売れない。

独立採算を目指す疑似カンパニー(社内分社化)を導入

中小クラスの中にも光っている企業が数多くある。ファイブフォックスと同時代にDCブランドブームを経験し、いままたSPAとして成長している企業にもふれておきたい。それがサンエーインターナショナルである。同社は非上場企業でも注目されている。一九四九年、資本金二〇〇万で三永という会社を現会長の三宅克彦が設立した。当初は「ビバユー」のブランドで卸をしていたが、一九七八年に直営店を開設以来、DC市場で活躍してきた企業である。そして、一九九八年九月、会社設立五〇周年を迎え、大掛りな機構改革を行った。一つの会社をそれぞれ五つの戦略事業単位(SBU)に分け、それぞれ独立採算を目指す疑似カンパニー(社内分社化)を導入したのである。

昔のカジュアルウェアは、ポケットがついていない?

白のコットンは汚れが目立つということで、インド駐屯の連隊長がコーヒーとカレー粉、桑の実で染めたという曰くをもつ。アメリカは、この機能的パンツに、前線の戦闘服として目をつけたのだ。大戦後、チノパンはアメリカの帰還兵が祖国にもち帰り、カジュアルウェアを代表するパンツになる。あまり格好がよかったとはいえないが、アカデミー助演男優賞を授賞した「地上より永遠に」(1953)の、マジオ役のプランターシナトラがはいていたパンツである。歴代のアメリカ大統領がチノパン姿を公開する理由は、カジュアルな国民性に、チノのそなえたカジュアル性がぴったりなためだろう。キャンプーデイビットでのクリントン大統領も、しばしば愛用した。野戦用のフィールドジャケットは、A4サイズのポケットつき、取り外しできるライニングなど、カジュアルな発想があちこちに採用されている。それまでのカジュアルウェアは、ポケットがついていないものが多かった。ポケットは、モノをたくさん詰め込む必要があった戦争の結果、進化したものである。